10歳のマトンを食す


暑い夏のある日の足寄の石田めん羊牧場の石田さんからの電話。
「高橋さん、10歳のサウスダウンの純血のメスのマトンが
出荷できますけどどうですか?」
「使いたいです。お願いします」
生育の遅いサウスダウンの純血、特にメスは
繁殖にまわされることが多くとても貴重。
通常はサウスダウン種と相性のよい他の種と掛け合わせるのが普通で
さらに10歳のマトンとなるとどんな肉質か想像もできないほど・・・。
羊好きに語らせると羊の本当の魅力は”ラム”より”マトン”にありと・・・。
ラムにはない独特の噛み応えと香りがたまらないとも・・・。
羊の寿命は14〜15歳。ということは、
10歳のマトンはミドルエイジにあたり(女性にたとえると熟女?)
さて味は・・・。
ラムの繊細な肉質と比べると確かに独特の歯ごたえ。そしてダイナミックな香りと味。
10年生きたという”生命力”を感じずにはいられません。
特に煮込みがすごい。スネや肩肉を煮込むとラムの3倍は
時間がかかりましたが、味の出かたも3倍。
滋味で深みのある味わいがお客様にも大好評。
そして恒例の仲間内の夏のキャンプではモモ肉を丸焼き。
豪快な野外の炭焼きもまたマトンならではの
ワイルドさがあり参加者は大絶賛。

現在はごくまれに入荷するマトンの魅力のまだその片鱗に触れたばかり。
これからもシェフ高橋は羊料理にいどみ、
ラムそしてマトンの奥深い味の可能性を探り、
挑戦し、お客様に提供します。

(2007.09.25記)