2005年・モロッコ&フランスの旅

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〜モロッコ編・・・クスクスのルーツを探る・6・最終編〜


”楽しいスークとミステリアスなリヤド”



次の日はカフェにて簡単な朝食。噂のミントティーを飲む。モロッコ独特の銀もポットに入れ
ギャルソンが高い所から注いでくれます。モロッコに行った人が必ず言いますが、
甘い!!。何でこんなに甘いのと言うくらい甘いのです。
このミントテイーは中国の緑茶と地元のミントの葉のブレンド。
緑茶は19世紀にイギリス人が持ち込んだといわれています。
モロッコ滞在中はラマダン(断食月)ということもあり、
どこにいってもアルコールを提供していませんでした。
モロッコのワインやビールを食事と一緒に楽しめなかったのが残念ですが・・・。
観光のイギリス、スペイン、フランス人なども、トニックウォーターや
ジンジャエールーを食事と一緒に飲んでいました。
そして食後にはこの甘いミントティーです。
色々なところでミントティーを飲むとこの甘さに慣れて、不思議とおいしく感じるのです。




朝食後は郊外のスーパーマーケットへ。
ここではモロッコの人の普段の生活が垣間見れます。
イスラムの国の人々は絶対に豚を食べないので、肉売り場には大量な羊肉と鶏肉、
牛肉はやや高いのか少なめです。
魚は内陸ということもあり鮮度もいまいちでこれといって珍しいものはなし。
圧巻は大量のスパイス売り場。日本で使っている同じ名前の物でも
香りの強さが、全然違います。
その他、モロッコ産蜂蜜やモロッコのアトラス山脈のふもとでしか
採れない木の実”アルガン”から作られた”アルガンオイル”、などなど・・・。
これらは持って帰れる分だけ購入しました。
少しづつ、ラ・サンテの料理に使われていますよ。



モロッコらしい絵です

午前10時頃の気温は22〜23度。空気が乾いていてさわやかで、
2、30分歩いても汗ばみません。とても気持ちがいいです。
モロッコでは食事の他、もう一つ楽しみなのは”スーク”(市)めぐりです。
11世紀から栄えてきた、世界最大といわれるマラケッシュのスークは
スパイス、陶器、絨毯(じゅうたん)、皮製品、貴金属など、大まかには分かれていますが、
混沌として細い道の両側に小さな店が所せましと並び、
そして網目のように続き、まるで迷路のようです。
その狭く細い道を荷物を山のように乗せたロバやオートバイが行き交い、
客引きのしつこさも半端ではなく、1件、1件に呼び止められます。
その無秩序で混然としたところが、このマラケッシュの魅力でもあるのですが・・・。
ほとんどの店には値札がなく、欲しいものはしっかり自己主張して
欲しい金額で手に入れる。というアラブの常識があります。
冷やかしで入った店、何軒かでは欲しかったタジン鍋にべらぼうな金額を
吹っかけてきます。買う気がないので帰ろうとすると、半額でどうだと
いう感じで引きとめ作戦に入ります。そんな感じで何軒かの店をまわり
相場をつかみながら、小ぎれいで値段の表示のある良心的な店々で
タジン鍋やスーパーにはなかった別のスパイスやモロッコらしい絵を数点購入しました。
絵を買った店は店主が絵描きで自分の絵を売っています。
君たちが今日最初の客だ、とたいそう機嫌を良くして、
色々な話をするうちにじゃあ、おいしいタジンやクスクスが食べれるレストランを
紹介してあげるよと案内してくれました。
そこはスークの店なみの間に小さな入口がポツリとあり、
ガイドがいなければとても見つけることのできない所です。
狭い通路を抜けると心地よい風が吹き抜ける中庭がありました。
”リヤド”と呼ばれるこの邸宅は本来はアラブ語で中庭やパティオ付の屋敷を指します。
イスラムでは中庭は地上の天国といわれていて、
外からはその絢爛さは見ることはできませんが、
一歩中に入るとスークの喧騒とは無縁のまさにワンダーランドの別世界が広がります。
花が咲き乱れ、噴水の静かな水音と小鳥のさえずりが長旅の疲れを癒してくれます。
マラケッシュの別な一面です。


イスラムのモザイク模様が美しい中庭

ギャルソンに案内されメニューを見るとコース料理が300DH(デイラハム)・1DHが約12円。
屋台のクスクスやタジンが30DH程度ですから、高級レストランです。
なるほど周りを見渡すと外国の観光客ばかりです。
屋台では食べれなかったパスティーヤやブリワットもあるのでコース料理にしました。
ワインが飲めるかなと聞いてみましたが答えはやはり”ノン!”。残念です。



気持ちよい中庭でぼっーとする2人

最初はお決まりのアラビアパンにスパイシーなトマトスープ。
オードブルは10種類ほどの冷製の野菜料理とオリーヴ。
どれも丁寧に味付けがされたもの。
最初のトマトはどこの店も辛いですが、その他の料理はどこへ行っても総じて薄味で
やさしくシンプルな味わい。これがモロッコ流なのでしょう。
ビールやワインがなくても食べれます。


左)見た目も楽しい野菜料理とオリーヴ
右)鶏のパスティーヤと羊のブリワット


パスティーヤは鶏肉を薄い春巻き状の皮を何層にも包んで焼いたもの。
上にはシナモンベースのスパイスとパウダーシュガーかかっており、
甘い味付けの肉のパイといった感じ。鶏肉はやさしいカレー味で見た目より甘くなく、
初めて体験する美味しさ。ブリワットは羊のひき肉が入った揚げ春巻き風で
香ばしくとても親しみやすい味。皮に包んで焼いたり、揚げたりする料理は
トルコやインド、そして中国にもあり、アフリカ・中東・アジアが一本の線で
つながった料理法に、とても興味をそそられます。


左)羊のクスクス
右)牛肉のタジン


ここまでは前菜でメインがクスクスとタジンです。
クスクスはスムールという粗粒状の小麦を蒸して、
野菜と羊や鶏肉を煮たスープをかけて食べるモロッコを代表する料理で、
各家庭それぞれにオリジナルレシピーがあるといわれるほど、調理法は多彩です。
モロッコからの移民が多いパリなどは専門店も多くよく食べることが出来ます。
ここのクスクスはコースだからか最初からスムールの上にソースと具が
かかってきました。日本で手に入れることが出来るスムールに比べ
とてもやわらかくすーっとソースと絡み、もったりしません。
野菜もよく煮込んであるので、とても食べやすいです。
上にかかっている玉葱とレーズンの甘く煮たチャツネ風のペーストも
いいアクセントになっています。
ただに日本人の僕たちは野菜はもう少し歯ごたえがあるほうがいいかも。
写真ではクスクスとタジンはよく似ていますが、味付けはまったく違いました。
カレー味のクスクスに対し、タジンは色々なスパイスが混じり合い、
レモンのコンフィーやサフランなどの味付けでこちらも飽きずに食べれます。
デザートは地元のフルーツの盛り合わせ。何とかすべて食べきり、お会計です。
スークでたくさん買い物をしたせいで、現金が足りません。
カードも使えないと言うし・・・。さて困りました。
財布の中にはDH(ディラハム)の他に千円札が3枚。円でもいいかと聞くと、OKです。
ギャルソンはところで1,000円は何DHだと尋ねるので約80DHぐらいだというと、
妙に喜んで受け取りました。たぶん自分の取り分のチップが円でもらえ、
予想より多かったということでしょう。
実はガイドブックで予備知識を得て、日本のボールペンや舞妓さんのポストカードを
いくつか持ってきていました。これは予想以上に効果を発揮しました。
絵を買った店でも舞妓さんのカードは値引きの材料になりましたし、
レストランのギャルソンも100円ボールペンには
不足分の1,000円以上に喜んでいました。


マラケッシュのランドマーク
”クトゥビア”


食事後は1度ホテルに戻り、マラケッシュのシンボル”クトゥビア”を眺めながら、
また終りなき、”プラス・ジャマ”の夜に繰り出しました。

(2006.01.25記)

〜 次はフランス編です。〜




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