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本格的なジビエのシーズンになり、当店にも道東のハンターから鹿が届き始めました。 この時期いつも思い出すのが、2001年2月惜しまれつつ閉店した、 神戸のフレンチの名店ジャン・ムーランです。 閉店が迫った、2月のある日のランチタイム、美木シェフに特別にメニューを 組んでもらい、志摩で獲れた伊勢えびのサラダやふぐの白子のムニエルなど、 印象に残る料理をいただきました。その中でも特に思い出深かったのは、 メインで出された骨付きのえぞ鹿の背肉のローストでした。 黒服のサービスの方は、わざわざ北海道からいていただいたのにえぞ鹿でと・・・ 少し申し訳なさそうに言っていましたが、 けれど、そのえぞ鹿の料理はうなる様なおいしさでした。 ジューシィーに焼けた肉、特に骨の周りの肉が溶けるように甘く熟成していました。 シェフに伺うと1ヶ月近く骨付きのまま吊るして熟成させるそうです。 のるかそるか、そんなギリギリの熟成具合でジビエの食べ頃を調整しながら、 意識してお客様にお出しできるようになったのは、このジャンムーランの 食事がきっかけで、それ以来少しづつ自身を持って提供できるようになって来ました。 今、考えるとあの時のえぞ鹿料理は食材の宝庫と言われる、 北海道で仕事をする私たち料理人に対する挑戦状だったのかもしれません。 (2004.11.04記) ●サンテ で BONのTOPへ戻る● |